【1月19日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)は18日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-1、6-2、6-4で第27シードのアレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)をたたきのめし、「すべてが着実に前進している」と断言した。

 世界ランク2位で四大大会(グランドスラム)通算18勝目を目指しているナダルは、昨年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)からわずか3試合目の一戦で、前週のシドニー国際(2019 Sydney International)を制した地元オーストラリアの若手を相手に圧倒的な強さを見せつけると、ロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)のコート中を容赦なく走らせて、2時間22分で格の違いを見せつけた。

 メルボルンパーク(Melbourne Park)では2009年に優勝しているナダルは、「全体的に、すべてが着実に前進している。それは自分にとってプラスのニュースだ」「7連勝を収めて、大会で優勝している相手に勝てて、とてもうれしい」とコメントした。

 ナダルは昨年の全豪準々決勝で足を引きずりながら棄権し、同9月の全米オープンでも同様の故障でリタイアして2018年シーズンを終えた。その後脚の手術に踏み切り、全豪オープンの前哨戦として出場するはずだったブリスベン国際(Brisbane International 2019)を欠場した同選手に対しては、状態を疑問視する声が残っていた。

 しかし、メルボルンでは試合ごとに調子を上げているナダルは、全盛期の曲芸的なプレーを取り戻して若いライバルに付け入る隙を与えず、「今夜は動きがダイナミックさを増した手応えがあった。毎日少しずつ調子が上がっていると思う」と自信を深めていた。

 対するデミノーも信念を貫き、ほとんどミスなく決して諦めない姿勢で戦っていた。最初の2セットでは貴重なブレークポイントを握る場面もあり、絶対的な強さで突っ走るナダルにブレーキをかけてかすかな光を見いだす瞬間もあったほか、最後はボールに次々と食らいつきながら息が切れるような24回のラリーを展開するなど、マッチポイントを6度しのぐ粘りを見せた。

 ナダルは試合後、「彼はビッグファイターだ。今大会で最も速さがあると思う」「マッチポイントをしのいだあの場面は、信じられなかった。ずっと警戒が必要な試合だった」と相手をたたえた。

 一方、スペイン人の母親とウルグアイ人の父親を持つデミノーは、「もっと試合が長引くだろうと思っていた」「だけど、参ったね。彼のサーブが良かった。(第1)セットを通じてサーブがさえていた。ファーストサーブは80パーセントの確率だったと思う。それは、とてつもない脅威だ。かなり安定したスピードのファーストサーブでもあった」と語った。(c)AFP/Daniel HICKS