【1月18日 AFP】スペインで13日、深さが100メートル以上ある井戸に2歳の男児が転落した。事故発生から数日が経過した17日になっても緊迫した救出活動が続いており、時間との闘いとなる中、男児を無事助け出せるのかどうか、国民の注目が集まっている。

 家族によると、フレン・ロセヨ(Julen Rosello)ちゃんは13日、南部マラガ(Malaga)近郊のトタラン(Totalan)で両親が昼食を取っている間に遊んでいたところ、100メートル以上の深さがあり幅が非常に狭い井戸に落ちたという。

 フレンちゃんが転落した際に土や砂、岩なども一緒に落下したとみられており、井戸の穴をふさいでいるため、救助隊はフレンちゃんがいると考えられている地点まで到達できていない。

 付近でフレンちゃんの髪の毛の房が見つかっていることから、フレンちゃんがこの井戸に落ちたのは間違いないと考えられているが、フレンちゃんが生きているかどうかは不明。

 救助隊は現在、井戸に平行の縦のトンネルと、斜め横方向にもう1つ別のトンネルを掘っているが、土壌の状態のせいで作業は難航。技術者の話では、この種の掘削作業には通常「数か月」かかるという。

 また別の技術者によると、地面に垂直のトンネルは何とか掘り進められているものの、斜めに掘っている方のトンネルに問題が生じており、「2日以内に掘るのは極めて困難」だとしている。

 フレンちゃんの救出活動には9企業が協力。2010年、作業員33人が69日間閉じ込められたチリ鉱山落盤事故の救出活動に貢献した会社も加わっているという。(c)AFP