【1月18日 AFP】南米コロンビアの首都ボゴタで17日、警察学校が自動車爆弾による攻撃を受け、9人が死亡、50人以上が負傷した。当局が明らかにした。

 攻撃はボゴタ南部のフランシスコ・デ・パウラ・サンタンデル将軍警察学校(General Francisco de Paula Santander Officer's School)で、生徒の昇進式が行われていた最中に発生。同国軍当局は地元ラジオ局に対し、車が「(学校構内に)突然進入し、警官らをひきそうになった後、爆発が起こった」と説明している。

 国防省は「このテロ行為の責任を負う人物を見つけ出す」ための捜査が開始されたと発表。犯行声明は出ていないが、司法当局によると、事件で死亡した実行犯はホセ・アルデマル・ロハスロドリゲス(Jose Aldemar Rojas Rodriguez)容疑者と特定された。使用された車には80キロの爆薬が積まれていたという。

 世界最大のコカイン生産国で、半世紀以上にわたり武装勢力との闘争が続くコロンビアでは、昨年8月に就任した右派のイバン・ドゥケ(Ivan Duque)大統領が、マルクス主義武装勢力や麻薬取引組織に対し強硬路線を推し進めてきた。

 フアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)前大統領は2016年、左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」と歴史的な和平合意に至り、FARCは政党へと転身。ただ、同国に残る唯一の武装勢力とされている「民族解放軍(ELN)」との和平交渉は、サントス政権下で行き詰まったまま再開されていない。

 映像は攻撃を受けた警察学校の現場。17日撮影。(c)AFP