【1月18日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は17日、米国のミサイル迎撃網の分析報告「ミサイル防衛見直し」(MDR)を発表し、極超音速兵器や巡航ミサイルの脅威の高まりに対応する防衛技術への投資などを通じて、ミサイル防衛システムを強化することを宣言した。

 MDRは、弾道ミサイルを撃墜するため設計された米国の迎撃システムを分析した報告で、前回は2010年に発表されていた。今回の報告は昨年中に発表する予定だったが、繰り返し延期されてきた。

 今年のMDRは主な懸案の一つとして、従来の迎撃システムをかわす能力を有する極超音速ミサイルの開発を、ロシア、中国をはじめとする競争相手国が急速に推し進めていると指摘した。

 トランプ氏は国防総省での発表に当たり、イランがミサイル技術の開発を進めていると批判する一方、ロシアと北朝鮮には言及しなかった。

 同氏は2017年、核開発プログラムをめぐり北朝鮮との緊張が高まる中でMDRの作成を指示していた。

 報告は北朝鮮について、「並外れた脅威であり、米国は警戒を維持しなければならない」と強調している。(c)AFP/Thomas WATKINS