【1月19日 東方新報】宮城県仙台市出身の卓球の張本智和(Tomokazu Harimoto)選手(15)は新年早々、世界ランキングを過去最高の3位に押し上げ、日本の卓球選手団で最高位に立った。中国国際放送局(CRI)が報じた。

 張本選手は去年、馬龍(Ma Long)、張継科(Zhang Jike)、樊振東(Fan Zhendong)、林高遠(Lin Gaoyuan)など中国の有力選手を次々と破り、国際卓球連盟(ITTF)のグランドファイナルで見事優勝。15歳189日で史上最年少の男子シングルスチャンピオンになった。

 卓球は1988年に五輪種目になったが、日本勢はこれまで金メダルを獲得していない。張本は夢を隠さず、「世界ランキング1位」として20年の東京五輪に出場すると公言している。

 張本選手はまた、成績だけでなく華人出身であることも注目を集めている。日本で生まれ育ったが、両親はともに中国の元卓球選手で、父親の張宇(Zhang Yu)さんはかつて四川省(Sichuan)のチームに所属し、今は息子のチーフコーチを務める。母親の張凌(Zhang Ling)さんもかつて中国ナショナルチームの一員で、名選手として知られる鄧亜萍(Deng Yaping)さんとはチームメート同士だ。張本選手は14年、父親の張宇さん、妹の美和さんとともに日本に帰化を果たし、日本代表として参戦している。

 中国の新聞「環球時報(Global Times)」の取材に対し「中国や日本にこだわらず、全世界に卓球を広めて、ムードを盛り上げたい」と話した。また、中国人選手については「普段はあまり話す機会はないけれど、お互いを高めていける競争相手になれる。これからも色々と学びたい」と謙虚に答えた。(c)東方新報/AFPBB News