【1月17日 AFP】テニスの男子ダブルスで四大大会(グランドスラム)通算16勝を誇るボブ・ブライアン(Bob Bryan、米国)が16日、今季限りでの引退を表明しているアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が、手術を乗り越え復帰すると信じていると語った。

 2018年夏に股関節置換手術を受け、出場中の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)で復帰後グランドスラム初勝利を挙げたブライアンは、「個人的には彼はやれると思う」と話した。

 股関節に耐え難い痛みを抱えるマレーは、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)での引退を目指す意向を示しているが、14日に全豪1回戦負けを喫し、これが最後の試合になる可能性も示唆した。

 40歳のブライアンは「見てほしい。私は復帰して幸せだ。股関節には金属が入っている。戻ってこられる保証はなかった」と話す。「股関節に金属を埋め込んだ。テニスではその手術から復帰した選手は誰もいない。感触は良いしハッピーだ」

 また、ブライアンはマレーが慢性的な股関節の痛みから解放されるためにあらゆる可能性を探ってきたと明かした。

「私は彼に選択肢を示したにすぎない。彼はトレーニングとリハビリに関し考えられるすべてのことをしている」「彼はかなりの数の専門家と話をしている。だが私は金属の入った股関節を持ちながらツアーに復帰した唯一の人間だ」

 ロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut、スペイン)にフルセットの末敗れた全豪初戦後、マレーは股関節の激しい痛みについて感情をあらわにして語った。31歳のマレーは、痛みがあまりに激しいため愛犬の散歩といった日常生活もままならないと話している。

 グランドスラム通算3勝のマレーは、痛みに耐えてウィンブルドンでの引退を目指すか、二度とテニスができなくなる可能性がある大手術に踏み切るか大きな決断を迫られているが、ブライアンはマレーがメスを入れてリハビリに踏み切るのではないかと見ている。

「私の場合は手術の数日後に松葉づえをついて歩いた。3週間後にはつえをついて全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)の会場にいた」「12月5日にトレーニングを始めた。強くボールを打つことができたし、何セットかこなすこともできた」

「彼は手術を受けると思う。彼は全力でリハビリに臨むだろう」「彼にはできると個人的には思う。だがテニスという競技でそれが可能かどうか保証はない。テニスは消耗が激しいからね。でも私は彼ならやれると思う」 (c)AFP/Daniel HICKS