【1月13日 AFP】中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)は12日、今週スパイ容疑でポーランド当局に逮捕された現地法人幹部、王偉晶(Wang Weijing)容疑者を解雇したと述べた。西側諸国の間で、ファーウェイが中国国家安全保障当局の代理として行動しているとの懸念が広がる中、同社は事件から距離を置いた格好だ。

 ファーウェイをめぐっては、創業者の娘、孟晩舟(Meng Wanzhou)最高財務責任者(CFO)が昨年12月、対イラン制裁に違反した商取引に関する詐欺容疑でカナダ当局に逮捕された。さらに米国は安全保障上の懸念から同社をブラックリストに載せるよう各国に呼び掛けている。

 中国政府は孟容疑者を擁護する姿勢を鮮明にし同容疑者の釈放を求めているが、ファーウェイはポーランド現地法人に勤務していた王容疑者の11日の逮捕を受け、同容疑者を直ちに解雇した。

 ファーウェイはAFPに対し文書で「彼の容疑はわが社と何の関連もない」とし、「ファーウェイの雇用契約条件に従うとともに、この事件がわが社の信用失墜を招いたため、今回の(王容疑者を解雇する)決断を下した」と説明した。

 同社CFOの孟容疑者は昨年12月1日、イラン制裁に違反した詐欺容疑で、米国の要請によりカナダのバンクーバーで同国当局に逮捕されていた。(c)AFP