【1月14日 Xinhua News】中国四川省成都市で昨年12月27日、新華社と成都市人民政府が共同で主催する第6回中国新興メディア産業融合発展大会(会議)が開催された。会場では、新華社が人工知能(AI)技術を用いて製作した、世界で初めてのパンダのミニ動画シリーズ「パンダコミュニティ・パンダフル(熊猫社区、Pandaful)」が発表された。

 四川省はジャイアントパンダの故郷。新華社四川支局は本社の支援の下、オムニメディア事業の「パンダコミュニティ」と国内初のメディアAIプラットフォーム「メディア・ブレイン(媒体大脳)」、スマート・ミニ動画生成プラットフォーム「マジック・プラットフォーム」の技術を結びつけ、「パンダコミュニティ・パンダフル」と名付けたミニ動画シリーズを発表した。これらは、中国新華新聞電視網(CNC、新華社ニュース・テレビ・ネットワーク)と新華社のユーザー端末を通して国内外に配信される。ジャイアントパンダの動画報道でこれまでにない新たな形態を作り出した。

「パンダコミュニティ・パンダフル」シリーズは「マジック・プラットフォーム」により生成される。スマート技術を基礎とし、人と機械が協業するのが特徴。データ工房とスマートメディアライブラリー、スマート動画生成エンジン、スマートテーマの四つのスマートモジュールからなる。

 これらのモジュールにより、パンダに関する動画資料のリアルタイムでのデータベース化や構造化処理、データ保存が実現され、アルゴリズム開発研修データベースの構築やパンダの動作識別やシーン識別などのアルゴリズムの開発、新たにインポートしたデータの自動処理と人的処理を結合させたマーキング操作によって、検索や2次加工、スマート生成が可能なメディアコンテンツの作成が可能となった。

 また、「メディア・ブレイン」スマート生成エンジンにより自動的にメディアライブラリーの素材を一括で呼び出すことで、スマートテーマサンプルフォームに基づく動画を自動的に生成し、動画・写真素材の選択、画面切り取り編集、背景音楽の選択、場面切り替え効果の選択、字幕挿入、解説音声の合成などの自動処理が行えるようになったほか、パンダが散歩や食事、排せつ、遊びなど日常生活で見せる多彩なシーンをカバーした動画の設計と製作も実現した。

 会議の参加者らは、会場のスクリーンを通じてAIスマート技術の生成による初のパンダミニ動画を観賞した。同技術は、大量のパンダ動画素材から各種行動形態を自動に識別することで、趣にあふれた各種のパンダ動画コンテンツを数秒で自動生成することを可能にした。

「メディア・ブレイン」と「マジック・プラットフォーム」は、新華社と中国電子商取引(EC)最大手のアリババグループが共同で設立したメディアAI企業、新華智雲科技が独自で開発した。「マジック・プラットフォーム」は、自然言語理解や視覚情報理解、音声情報理解などのAI技術を集中的に応用することで「メディアが保有する素材の検索管理」と「ミニ動画作成」プロセスの一体化とスマート化、工業化を実現した。(c)Xinhua News/AFPBB News