【1月11日 AFP】中国東部江蘇(Jiangsu)省で今週、少なくとも子ども145人に有効期限切れのポリオ(急性灰白髄炎)ワクチンが投与されていたことが分かった。国営メディアが報じた。中国では昨年、大手製薬会社によるワクチン製造記録の捏造(ねつぞう)などワクチンをめぐる問題が多数発覚し、当局が対応を強化する姿勢を示していた。

 同省金湖(Jinhu)県の当局の発表などによると、今週問題が明るみに出たことを受け、保健当局者3人が解任されたほか、県職員5人が取り調べを受けている。さらに全ての保健関連部署への調査も開始され、問題のポリオワクチンは使用中止が命じられたという。

 中国中央テレビ(CCTV)の10日の報道によると、県営の医療施設で今週、子どもに接種されていた経口ポリオワクチンの有効期限が昨年12月11日だったことに、ある親が気付いたという。

 問題のワクチンは金湖県の当局が生後2か月~4歳の子どもに無償提供していた。保健当局によると、有効期限切れのワクチンは効き目が減るものの、副作用はないとみられるという。(c)AFP