【1月11日 AFP】欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が製造する自動車に排ガス試験での不正を可能にするソフトウエアを搭載していた問題をめぐる裁判で、米司法省は10日、同社が5億1500万ドル(約560億円)を支払うことで和解に同意したと述べた。

 このうち1億8500万ドル(約200億円)は米国で販売した10万台を超えるディーゼル車のリコール・修理に、残りは米国とカリフォルニア州への民事制裁金などの支払いに充てられる。

 排ガス不正問題をめぐっては、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が総計数十億ドル(数千億円)の罰金や民事訴訟の和解金を支払い、同社の元幹部らが起訴されている。しかしVWの問題と異なり、FCAは自社製自動車での不正行為を当初認めていなかったと米司法省は指摘した。

 FCAは不正行為が意図的でなかったとの立場を崩しておらず、声明で「この和解でも、排ガス試験の不正を可能にするソフトウエアを意図的に搭載する計画に当社は関与していなかったとの立場は変わらない」と述べた。(c)AFP