【1月10日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は9日、対メキシコ国境での壁建設の予算をめぐり、対立する民主党の議会幹部らとホワイトハウス(White House)で会談したが、協議開始直後に退席した。民主党側が建設計画に同意しない意向を示したところ、怒りをあらわに席を立ったという。

 同大統領はツイッター(Twitter)に「完全に時間の無駄だった」「バイバイと言った、ほかにどうしようもない!」と投稿。

 一方、民主党のチャック・シューマー(Chuck Schumer)上院院内総務は記者団に対し、「大統領はすぐに立ち上がり、退席した」と述べた。

 双方の説明は、協議が開始直後にいきなり終了したという点で一致しているが、その責任がどちらにあるかについては見解が分かれている。

 対メキシコ国境での壁建設をめぐっては、危険な不法移民や薬物密売人、密入国あっせん業者を排除するためとしてトランプ大統領が必要性を訴え、57億ドル(約6170億円)の予算を要求。

 一方、民主党は、壁は現実の国境問題にほとんど効果がないと主張。トランプ氏の強硬な政策によって、弱く、危険性のない移民の間で人道危機が生じていると主張している。(c)AFP/Sebastian SMITH and Michael MATHES