【1月11日 AFP】14日に開幕する四大大会(グランドスラム)今季初戦、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)では、最多タイ6回の優勝で並ぶロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)のベテラン2人が、単独トップとなる7回目の大会制覇を狙う構図が予想される。

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 前回大会は、またしても年齢を感じさせないプレーを見せたフェデラーが、決勝でマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)との5セットに及んだ激闘を制し、涙の大会連覇とグランドスラム通算20勝目を飾った。同時に全豪オープンの優勝回数でも最多タイの6回に到達し、ジョコビッチ、そしてオープン化以前に記録をつくったロイ・エマーソン(Roy Emerson)氏に肩を並べた。

 対照的に、ジョコビッチは全豪で早期敗退を喫すると、その後に肘の手術を受けなければならず、復帰後もスランプが続いて世界ランキング20位圏外へ転落するなど、昨シーズンの前半戦は悲惨な状況だった。

 それでも、4回目の優勝を果たしたウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)以降は一気にランキングを駆け上がり、1位を奪還してシーズンを終えた。その間、アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に決勝で敗れたATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)を含め、敗戦はわずか3回だった。

 昨年9月には3回目の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)制覇でグランドスラムの優勝回数を14回に伸ばし、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との差を3勝、フェデラーとは6勝に縮めた。

 しかし世界3位のフェデラーも、男女混合国別団体戦のホップマンカップ(Hopman Cup XXXI)連覇を達成してシーズン開幕から好調な様子を見せており、全豪では3連覇を目指す。昨季は全仏オープンテニス(French Open 2018)出場を見送った後のウィンブルドンと全米では優勝に手が届かなかったが、ATPランキングの45年の歴史で最年長となる36歳での王者にも輝いた。

 フェデラーは昨シーズン末に「(ピート・)サンプラス(Pete Sampras)が前に言っていた。グランドスラムで勝てたら良いシーズンだと」「全豪では再び素晴らしいプレーができたし、戻るのが待ちきれない。37歳でトップレベルの力を保てているのは本当に誇らしい」と話している。