■GS初優勝を狙うズベレフ

 現在ランク2位で32歳のナダルは昨季、全仏で史上最多記録を更新する11回目の大会制覇を果たすなどツアー5勝をもぎ取った一方で、全豪と全米で途中棄権を強いられるなどたびたび負傷に悩まされた。直近のエキシビション大会には出場し、体に問題はないと力強く話しているが、全豪の前哨戦にあたるブリスベン国際(Brisbane International 2019)も欠場している。

 一方、フェデラーとジョコビッチの間に挑戦しようとしているのがドイツの新鋭アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)。現在21歳の新世代の旗手はホップマンカップで好調をアピールし、十分な自信を胸に全豪へ乗り込むが、過去のグランドスラムではふがいない結果に終わっており、14回の出場で8強に到達したのは1回のみ。全豪では3回戦を突破したことがなく、前回もそこでチョン・ヒョン(Hyeon Chung、韓国)に敗れた。

 それでもジョコビッチは、ズベレフとボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)、カレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)、ステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)の名を挙げ、「新世代はすぐそこへ迫っている」「優勝争いに食い込んでくるのは時間の問題」と言っている。

 世界ランキング5位で、昨季の全米ファイナリストのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)は、上海マスターズ(2018 Shanghai Rolex Masters)で骨折した膝が回復せず、全豪は出場しない。昨年の全豪決勝でフェデラーを追い詰めたチリッチは、膝の負傷でインドでの前哨戦大会を欠場している。

 また、地元オーストラリアのファンはアレックス・デミノー(Alex De Minaur)とニック・キリオス(Nick Kyrgios)に期待をかけるが、キリオスは苦しんだ2018年が明けてからも調子を取り戻せず、前回王者として臨んだブリスベン国際では2回戦敗退に終わっている。(c)AFP/Daniel HICKS