【1月8日 AFP】(更新)日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)容疑者(64)が私的な投資で生じた損失を日産に付け替えるなどしたとして逮捕された特別背任事件で、同容疑者の勾留理由を開示する手続きが8日午前、東京地裁であった。ゴーン容疑者は「容疑はいわれのないもので、勾留は不当だ」と訴え、無罪を主張した。

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 ゴーン容疑者が公の場に姿を見せるのは、昨年11月に逮捕されて以来初めて。ゴーン容疑者は手錠をかけられ、腰縄をつけられた姿で入廷し、痩せたようにも見受けられた。

 ゴーン容疑者は意見陳述の中で、「日産に対して心からの愛情と感謝」の気持ちを伝えたいと述べるとともに、自身の行動については「公明正大かつ合法的に、社内の所管部署の承認を得た上で業務を進めてきた」とはっきり落ち着いた声で述べた。

 また、開示されていない報酬を日産から受け取ったことはないと主張し、日産の業績回復は「人生において、家族に次ぐ最大の喜び」だったとも述べた。

 一方、地裁側はゴーン容疑者には逃亡や証拠隠滅の恐れがあり、勾留は妥当だと説明した。(c)AFP