同11月に浙江省(Zhejiang)紹興市(Shaoxing)で行われたマラソン大会では、ある走者が2回も意識を失った。心肺蘇生により意識を取り戻すと、医療関係者の制止を振り切り、コースに戻ってレースを続けようとした画像がネットに流れた。このように「病を押して走る」ことは称賛されるものではなく、ネットユーザーの非難と嘲笑を浴びたことは記憶に新しい。

 統計によると、2015年以降で少なくとも中国国内のマラソン大会で14人が心臓疾患により死亡し、その大部分が初めての参加者だったという。

 1回のマラソン競技で都市の交通がマヒしたとか、2万人が参加したマラソンで1万人近くが医療手当てを受けたとか、最近では「替え玉」や「近道」事件、「国旗」など、マラソンをめぐっていつも何かの問題が起こっており、かまびすしい限りだ。

 南寧(Nanning)で昨年12月に行われた国際マラソン大会では、エチオピアの選手がゴールにトップで到着するや否や、競技関係者に無理やり腕を引っ張られて走るのを止められた。

 体育学の専門家によると、高速で走ってきて体を急激に停止させると、脳に対して重大な不具合を及ぼし場合によっては死に至ることもあり、重大事故を引き起こす可能性があるという。にもかかわらず、競技会関係者がなぜこれほど乱暴だったのか? 実は、勝者になった選手をいち早く主催者の元に連れていき記念写真を撮り、表彰を行うためだったという。(c)CNS/JCM/AFPBB News