【1月7日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)は6日、金箔(きんぱく)貼りのステーキを食べたことをネット上で批判され、これに対して汚い言葉で反論したフランク・リベリ(Franck Ribery)に対して「重い罰金」を科すと発表した。

 バイエルンはツイッター(Twitter)とインスタグラム(Instagram)で怒りにまかせ暴言をはいたリベリの処分に踏み切った。リベリは母国フランスでは好意的に見られていないが、ドイツのファンからは尊敬を集めている。

 バイエルンのハサン・サリハミジッチ(Hasan Salihamidzic)スポーティング・ディレクター(SD)は、チーム合宿を行うカタールで報道陣に対し、「フランクとは長い時間をかけて話し合った。重い罰金が科されることになると伝え、彼はそれを受け入れた」と明かした。

「彼はバイエルン・ミュンヘンが許容することができない言葉を使った。模範として、バイエルン・ミュンヘンの選手として使用する権利のない言葉だ」

 リベリは3日、トルコ出身の有名シェフ、通称「ソルトベイ」がオーナーを務めるステーキハウスを訪れ、金箔に覆われた巨大な骨付き肉を前にもみ手をしてから、食事に取りかかる動画を自身のSNSに投稿した。そして、これ見よがしのぜいたくに怒りのコメントが集まると、年間800万ユーロ(約10億円)を稼ぐといわれるリベリは、フランス語で暴言を吐いてやり返した。

「まずは、コンドームが破けたせいで生まれたこと間違いなしの、ねたみ屋の怒りん坊たちへ。お前らのおふくろもばばあも一族全員くたばれ」「お前ら何様のつもりだ。俺の成功は何より神の恵みだ」「俺と家族、俺を信じる人間にとって、お前ら赤の他人なんて靴下の中の小石でしかない」

 なお、サリハミジッチSDはリベリはレストランに招待されたため自身で代金は支払っていないと強調した。

「フランクは中傷され、侮辱されている。フランクだけでなく彼の妊娠中の夫人、子ども、そして手術を受けるため入院中の彼の母親に対してもその矛先は向けられている。フランクは彼自身と彼の家族を守りたいと思っている。彼にはその権利がある。その点で私は彼をサポートするが、残念ながら彼は完全に自制心を失ってしまった」

 ドイツのメディアやSNSのユーザーからは、バイエルンに対しリベリへの処分を求める声が上がっていた。11年間バイエルンに在籍するリベリは、今季終了後に契約期間を終える。

 独紙ビルト(Bild)は「上層部はリベリに処分を科すべし」と報じ、ニュースサイトのt-onlineは「リベリはこれ以上バイエルンでプレーするべきではない。この騒動でこの処分では不十分だ」と伝えている。(c)AFP/Christophe BEAUDUFE, Michelle FITZPATRICK