【1月14日 AFP】ゴカイがぎっしり入ったサクサク、熱々の揚げ物「チャールイ(cha ruoi)」は、ベトナムの首都ハノイで人気の冬の味覚だ。だがこの料理、怖がりの人には向かないかもしれない。

 ハンバーグのような形をしたチャールイには、豚肉、卵、ディルの生葉、かんきつ類の皮、それに油で揚げた片手山盛りいっぱいのゴカイが入っている。ベトナム北部では屋台で売られていたり、家庭で手作りしたりしてよく食べられている。この地域では10月や11月になって気温が下がると、農地は大量のゴカイであふれる。

 この軽食をおよそ1個1ドル(約110円)で販売している屋台の店主たちは、中に詰まったくねくねしたゴカイを嫌がらないでと、客に声を掛けている。

 いてつく午後、旧市街に屋台を出していたブイ・ティ・ンガ(Bui Thi Nga)さんは、「見た目は悪いけれど、怖がらないで」とAFPに語った。彼女の一家は30年間、この名物料理を売っているという。「中身がおいしいんです。たんぱく質も豊富ですよ」

 ゴカイはこの他、濃厚なキャラメルソースで煮込んだり、ハーブとあえたり、トウガラシを混ぜて香辛料にしたりして食される。(c)AFP