【1月4日 AFP】サウジアラビアで開催されるイタリア・スーパーカップ(Italian Super Cup 2019)の観戦チケット販売をめぐり、男性の付き添いがない女性に制限が加えられていることが判明し、イタリア国内で3日に猛反発の声が上がった。

 今月16日に行われるイタリア・セリエAの王者ユベントス(Juventus)対ACミラン(AC Milan)の一戦は、サウジアラビアの首都リヤドのスタジアムで行われることになっているが、男性が1人で観戦できるのに対し、女性が購入できるのは「ファミリー」席のみとなっていることを、リーグ側が2日に発表した。

 これを受けてイタリアのマッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)内相は3日、「イスラム国家で行われるイタリア・スーパーカップで、男性を同伴していない女性がスタジアムへの入場を禁じられているのは、嘆かわしいことであり嫌悪感を覚える」とフェイスブック(Facebook)に投稿した。

 ミランの試合はほとんど見逃すことがないという内相が「試合を見るつもりはない」と話している中、機会均等を訴える政府の要人からも「激しく失望した」「イタリアサッカー界が、このようにあからさまな差別に目を背けるのは容認できない」との声が上がった。

 これに対してセリエAのガエターノ・ミッチケ(Gaetano Micciche)会長は、サウジアラビアのスタジアムに女性がいること自体が「史上初のケース」であると強調し、「今回のスーパーカップは、サウジアラビア人女性がスタジアムで観戦できる初めての国際大会として歴史を刻むことになる」と述べた。

 女性に対して厳しい制限を設けていることで知られるサウジアラビアは昨年、公共の場所で男女を分離してきた長年にわたる規制を緩和し、スポーツ競技場への女性の入場を認めていた。(c)AFP