【1月4日 CNS】報道によると、中国の無人探査機「嫦娥4号(Chang'e-4)」は3日午前10時26分、月の裏側、東経177.6度、南緯45.5度付近の予定着陸地点への着陸に成功した。近距離で撮影された月の裏側の画像が、中継衛星「鵲橋(Queqiao)」を通し、世界で初めて伝送されたという。また、中国国家航天局(China National Space Administration)によると、中国の月探査機「嫦娥4号」が同日夜、搭載していた探査車「玉兎2号(Jade Rabbit-2)」を分離した。

 嫦娥4号は着陸に成功した後、予定通りに探査機と探査車の分離をするための準備を行い、中継衛星「鵲橋」の状態や、着地点の環境パラメーター、太陽光の入射角など、分離前の最終確認が行われた。

 北京航天飛行控制センターは同日午後3時7分、「鵲橋」を通して「嫦娥4号」に指示を送り、探査車を分離する作業を開始した。同日午後10時22分、「玉兎2号」は月面に降りた。

■月に行って何をするのか?

「嫦娥4号」探査機は昨年12月8日、西昌衛星発射センターから発射された。地球から月まで飛行し、月に近づくと制動をかけ、月周回軌道に入り、約20日後に月の裏側への軟着陸を成功させるに至った。

 嫦娥4号の任務は報道によると、月の裏側で電波天文観測、鉱物組成や中性子線などの観測と研究を行うとしている。

 このほかの今次の目標は、二つの「世界初」を実現することにある。一つは世界で初めて月の裏側に軟着陸をし調査活動を行うこと。もう一つは、世界で初めて地球と月の間のラグランジュ点L2に中継衛星を置き、地球と月に対する観測・制御およびデジタルデータ転送を実施することとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News