【1月2日 AFP】ブラジルで1日、極右のジャイル・ボウソナロ(Jair Bolsonaro)氏(63)が大統領に就任した。任期は4年。ボウソナロ氏は議会で行った就任演説で、犯罪や汚職、左翼思想を一掃すると宣言した。

 首都ブラジリアで行われた就任式には、市民ら数万人が参加した。

 ボウソナロ氏は演説の中で、ブラジルは数十年にわたる左派政権下での政策と決別し、社会主義や政治的公正から「自らを解放し始める」と強調。低迷するブラジル経済を再建するため、「イデオロギー的な偏り」のない「真に国民的な合意」の形成も呼び掛けた。

 2日に発足する新政権では、米国で経験を積んだ自由市場支持者を経済相に起用したほか、汚職取り締まりで有名になった判事を法相に抜擢(ばってき)した。3分の1近くに当たる22の閣僚級ポストを元軍人の男性が占める。

 演説で左派の「イデオロギー」がブラジルを低迷させてきたと繰り返し批判したボウソナロ氏だが、対外政策についても、すでにベネズエラ、キューバの左派政権に対抗するため全力を尽くす方針を明らかにしている。

 ボウソナロ氏に対する支持率は非常に高いが、1964年から85年まで続いた軍事独裁政権時代を懐古する姿勢のほか、銃関連法の緩和や治安部隊による容疑者殺傷に対する免責の拡大など、同氏が公約している犯罪への強硬政策、また女性と少数民族を蔑視してきた同氏の過去を不安視する国民は多く、激しい揺り戻しが起こる可能性もある。

 2日に発足する新政権をめぐってはこのほか、同氏が企業寄りの姿勢を前面に押し出すことで、アマゾンの熱帯雨林をはじめとする自然環境が損なわれるのではないかとの懸念もある。

 ボウソナロ氏は元軍人で、長期にわたり下院議員を務めてきた。強硬な主張や姿勢という点では、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と共通点がある。

 そのトランプ氏は1日、ツイッター(Twitter)で早速ボウソナロ氏の大統領就任に祝意を表し、「米国はあなたと共にある!」と書き込んだ。ボウソナロ氏もこれに返信し、謝意を伝えた。(c)AFP/Louis GENOT, with Marc BURLEIGH in Rio de Janeiro