【12月30日 AFP】(写真追加)バングラデシュで30日、総選挙の投票をめぐる混乱により少なくとも12人が死亡した。今回の選挙は、政府による野党への弾圧が物議を醸しながらも、現職のシェイク・ハシナ・ワゼド(Sheikh Hasina Wajed)首相が同国史上初の4選を果たすとみられている。

 警察によると、警察の発砲で3人が死亡したほか、与党アワミ連盟(AL)と野党バングラデシュ民族主義党(BNP)の活動家者らの衝突で8人が死亡。また、銃やこん棒で武装した野党の活動家らに襲われ予備警察官1人が死亡した。

 投票は午後4時(日本時間同日午後7時)に締め切られた。世論調査ではハシナ首相が3期連続、通算4期目の再選を果たすと予測されている。

 一方、民放のニューステレビ局「ジャムナTV(Jamuna TV)」の編集部長はAFPの取材に対し、ケーブルテレビ事業者が29日夜、何の説明もなくジャムナTVの番組放映を中断させたと語った。

 ジャムナTVは独立的な報道で知られ、30日の選挙には経営者一族の一人が与党候補の実業家の対立候補として出馬していた。

 ジャムナTVの放送中断について首都ダッカのケーブルテレビ事業者は、政治的なものではなく技術的な理由によるものだと説明している。(c)AFP