【12月29日 AFP】インド政府は28日、同国初となる有人宇宙船を2022年に打ち上げると発表した。宇宙船は宇宙飛行士3人を乗せて軌道に投入され、最大1週間にわたり宇宙空間を飛行する予定。有人宇宙船の打ち上げは、ロシア、米国、中国に次ぎ世界で4番目となる。

 政府の発表によると、内閣は有人宇宙飛行計画に向けた技術とインフラの整備に14億ドル(約1500億円)を投じることを承認した。予算の規模は有人宇宙飛行計画としては非常に低く、宇宙開発で競合する中国に対抗するものとなる。ただ、インド政府は今回の発表で「世界の」宇宙プロジェクトにも参加したい意向を示している。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は今年8月、2022年までに少なくとも1人の飛行士が乗った宇宙船を打ち上げる方針を表明していたが、内閣の承認は得られていなかった。

 インドは衛星市場でのシェア拡大を目指し、費用の低さを武器に世界各国と競っている。中国は2003年に同国初となる有人宇宙船「神舟(Shenzhou)」を打ち上げたが、費用は23億ドル(約2500億円)を上回っていた。(c)AFP