【12月29日 AFP】(更新、写真追加)エジプトの首都カイロ近郊で28日、ギザ(Giza)のピラミッド近くを走行していた観光バス付近で爆弾が爆発し、バスに乗っていたベトナム人観光客3人とエジプト人ツアーガイド1人が死亡した。当局が明らかにした。

 内務省の発表によると、爆発があったのは午後6時15分(日本時間29日午前1時15分)ごろ。検察当局によれば、さらにベトナム人観光客11人とエジプト人運転手が負傷。爆発した即席爆発装置(IED)は、ピラミッドに近いハラム(Haram)地区内の道路沿いの壁近くに置かれていたとされる。バスにはベトナム人観光客14人とエジプト人運転手、ツアーガイドの計16人が乗っていたという。

 エジプトの観光産業は、近年同国で続くテロ事件や情勢不安による影響からの回復に苦慮している。2017年7月には、東部の紅海(Red Sea)沿岸にあるリゾート地ハルガダ(Hurghada)で、ドイツ人観光客2人が過激派とみられる男に刃物で刺されて死亡する事件が発生。また2015年10月には、ロシア人観光客らを乗せた旅客機に持ち込まれた爆弾がシナイ半島(Sinai)上空で爆発し、乗客乗員224人が死亡。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の地元支部が犯行声明を出した。(c)AFP