【1月1日 CNS】中国・浙江省(Zhejiang)玉環市(Yuhuan)漩門湾(Xuanmenwan)湿地公園で、「鳥類の国宝」と言われるコウノトリが観測された。北方からはるばる、越冬のため飛んできたのだ。

「その日の午後、美しい白い水鳥2羽を見つけたのです。長いくちばしに長い脚、細長い体形。サギに比べはるかに大きく、これまでに見たことがない種類だった」と同公園の管理者、陳厳雪さんは振り返る。観察を経て、コウノトリと確認したという。

 監視モニターに記録された画像を見ると、2羽のコウノトリは全身純白色の羽毛に覆われ、翼の端部は黒く、首の前には厚く長い羽があり、くちばしは黒色で先端が細く、脚は赤い。身づくろいをしたり、片足立ちで休息を取ったりしていた。

 資料によると、コウノトリは、かつては東南アジアで広範囲に生息する鳥だったが、1868年から1995年までの間、違法な狩猟や農薬、有毒物質汚染などにより生息数は徐々に減少した。現在、夏季は主として中国の東北地域に生息し、冬季になると2000キロを飛び越え、東南部の沿海地方の湿地で越冬し、翌年の春にまた北方に戻るとのことだ。

 今回、コウノトリが玉環に舞い降りたのは偶然ではない。玉環の湿地公園の緑化率が高く、多種の水草が生い茂り、食物資源が豊かなため、渡り鳥にとって絶好の中継・補給基地となっている。毎年10月末から翌年の4月までは、数万羽の渡り鳥がやってくるという。(c)CNS/JCM/AFPBB News