【12月27日 AFP】今週初めに噴火したイタリア・シチリア(Sicily)島にある欧州最大の活火山、エトナ山(Mount Etna)近郊で26日、マグニチュード(M)4.8の地震が発生した。市民保護当局によると、複数の負傷者や建物損壊の被害が出ているほか、地震の影響で幹線道路の一部が閉鎖された。

 イタリア国立地球物理学火山学研究所(INGV)によると、地震は26日午前3時18分(日本時間午前11時18分)に発生。震源の深さは1.2キロ、震源地はシチリア島・カターニア(Catania)の北郊。同地では複数の世帯が路上で夜を明かした。

 INGVによれば、今回の地震の震央は1818年2月20日に発生したM6.3の地震の震央とほぼ同じ場所だという。

 当局によると、崩壊した建物1棟から2人が救出されたほか、落下物による軽傷で約10人が病院に搬送された。また高齢の女性1人が複数か所を骨折したほか、18人が自ら病院を訪れ、軽い切り傷や精神的ショックで手当てを受けた。

 エトナ山は24日に噴火。噴き上げられた火山灰の影響でシチリアの空域が一時閉鎖となった。今回の地震は噴火後最大の揺れとなった。

 噴火は山腹に生じた火口で発生する側噴火で、エトナ山での側噴火は10年ぶり。

 映像前半は、カタニアの被害。後半は同地上空からの映像と、24日に噴火したエトナ山。26日撮影。(c)AFP