【12月25日 AFP】(更新)アフガニスタンの首都カブールで、政府庁舎に対する自爆攻撃と数時間に及ぶ銃撃があり、保健省は25日、少なくとも43人が死亡したと発表した。同市では死者を伴う襲撃事件が相次いでいる。

 保健省の報道官によると、公共事業省などの政府庁舎がある区画で24日に発生した襲撃事件により、死者の他に10人が負傷したという。

 武装集団は昼過ぎ頃に襲撃を開始し、庁舎入口で自動車爆弾を起爆した。パニックに陥った職員らは走って避難し、建物数階上の窓から飛び降りた人もいたという。襲撃開始から7時間以上が経過した後、当局は事件の終結を宣言した。

 内務省のナジブ・ダニッシュ(Najib Danish)報道官は、アフガン当局が襲撃犯3人を殺害し、施設内にいた350人以上を解放したと説明。4人目の容疑者は襲撃開始時に起きた自動車爆弾の爆発により死亡した。犯行声明は今のところ出されていない。

 アフガニスタンをめぐっては数日前、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が駐留米軍の大幅削減を計画していると報じられ、17年間にわたり続く旧支配勢力タリバン(Taliban)との戦いの終結に向けた取り組みを阻害する恐れがあるとの懸念が広がっていた。またアフガンのアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領は前日、新たな内相と国防相として、いずれも反タリバン姿勢で知られる元情報機関トップの人物2人を指名したばかりだった。

 またカブールでは先月にも、宗教行事の最中に自爆攻撃が発生し、少なくとも55人が死亡している。(c)AFP/Usman SHARIFI, Emal HAIDARY