【12月21日 AFP】ギリシャスーパーリーグ(1部)の審判協会は20日、レフェリーの1人が前日に受けた「ひきょうな襲撃」に抗議するため、無期限のストライキを実施すると発表した。

 同協会は、「尊敬に値する同僚に最低限の同情の意を表すため、われわれは審判としての活動を当面の間自粛する」と発表している。

 国際サッカー連盟(FIFA)の審判ライセンスを取得したばかりのタナシス・ジロス(Thanasis Tzilos)氏は、中部の街ラリッサ(Larissa)にある自宅を出た際、フードをかぶった4人に襲撃された。

 同氏は頭と脚の負傷か所を病院で縫ったが、20日に退院している。

 ジロス氏が最後に担当したのは、事件の10日前に行われ、1-1のドローで終了したクサンティFC(Xanthi FC)とオリンピアコス(Olympiacos)の一戦だった。

 ギリシャのウェブサイトsport24.grによれば、同国では2009年以降、審判に対する攻撃や脅迫が33例報告されているという。

 同協会は「われわれは、同僚であるタナシス・ジロス氏に対するひきょうな襲撃と、レフェリーに向け繰り返される攻撃に遺憾の意を表する」と発表している。

 ギリシャサッカー連盟(HFF)やスーパーリーグ、同リーグのクラブ、政府当局は、土木技師として働く33歳のジロス氏に対する攻撃を非難している。

 オリンピアコスは「ギリシャサッカー界最悪の状況に達した」と述べ、パナシナイコス(Panathinaikos)は「ギリシャサッカー界にマフィアは存在し、主権を握っている」と発表した。

 同連盟はFIFAと欧州サッカー連盟(UEFA)にこの件を報告し、ラリッサ警察は犯人の捜査を続けている。(c)AFP