【12月19日 AFP】関係が緊迫化しているセルビアとコソボの両政府に対し、欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ(Federica Mogherini)外交安全保障政策上級代表(EU外相)は18日、言い争いを止めるよう厳しく警告した。

 直近ではコソボが国軍設立を決定するなど、両国の対立の深刻化を受けて、EU主導で行われてきた国交正常化協議は行き詰まり、両国関係は危機的状況に陥っている。

 モゲリーニ氏は、セルビアのアナ・ブルナビッチ(Ana Brnabic)首相との緊張感漂う共同会見で、EU加盟というかねての両国の希望が実現するかどうかは、争いを対話で解決できるかどうかにかかっていると訴え、真剣な対話以外の選択肢が「とても危険」なものになる可能性に警鐘を鳴らした。

 コソボは先月、国際刑事警察機構(インターポール、InterpolICPO)へのコソボの加盟が認められなかったのはセルビア政府の妨害工作のせいだと非難し、報復措置としてセルビアからの輸入品に対する関税率を100%に引き上げた。これを受けて、緊迫化していた両国関係はさらに悪化した。

 さらにコソボ議会が先週、災害対応などを主な任務とするコソボ治安部隊(KSF)を、5000人規模の正規軍に改編するための法案を可決したことで事態は悪化。セルビアを激怒させたほか、欧米主要国の多くを驚かせた。

 旧ユーゴスラビア連邦セルビア共和国の自治州だったコソボは、紛争を経て2008年に独立を宣言。独立国家として世界的な認知度を高めようとしているが、セルビアはコソボの独立を承認しておらず、国際機関への加盟阻止に動いてきた。(c)AFP