【12月19日 AFP】米国境警備隊に拘束されていたグアテマラ人の7歳少女が死亡したことを受け、派遣議員団を率いてニューメキシコ州入りしたホアキン・カストロ(Joaquin Castro)米下院議員(テキサス州選出)は18日、少女の死は非常に憂慮すべき組織的な怠慢によるものだったと非難した。

 ジャクリン・カール(Jakelin Caal)ちゃん(7)は今月6日に父親らとメキシコから国境を越えた際に逮捕された。その後体調に異変が生じ、搬送先のテキサス州エルパソ(El Paso)の病院で8日に死亡した。死因は「脱水症とショック」だったと報じられている。ジャクリンちゃんたちの一団はグアテマラのラスルア(Raxruha)から3000キロ以上を移動してきていた。

 地元メディアは米税関国境警備局(CBP)の話として、派遣議員団は国境警備隊の施設を訪問したと報じた。団長のカストロ下院議員はメキシコと国境を接するニューメキシコ州ローズバーグ(Lordsburg)で記者団に対し、「体調に異変が起きた少女への対応でいくつかの非常に憂慮すべき組織的怠慢があったことを確認した」と述べた。

 カストロ下院議員は、CBPが法律に違反してジャクリンちゃんの死亡を24時間以内に議会に報告しなかったと明らかにした。ジャクリンちゃんはバスで94マイル(約150キロ)の距離を移動中に危険な症状を見せ始めたが、車内に医療処置を実施できる人がいなかったことも指摘した。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)がCBPの話として伝えたところによると、ジャクリンちゃんは数日間食べ物や水を口にしておらず、拘束から8時間以上たった後にけいれんを起こし始めたという。救急隊がジャクリンちゃんの体温を測ると41度あり、ジャクリンちゃんは搬送先の病院で死亡した。(c)AFP