【12月19日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は18日、機能別統合軍としての「宇宙軍(Space Command)」の創設を指示した。国防総省内に新設され、軍による宇宙での活動を統括する。

 トランプ大統領は、海軍、海兵隊、陸軍、空軍、沿岸警備隊に次ぐ、新しい軍種として「宇宙軍(Space Force)」を創設することを目指しているが、新軍種としての宇宙軍の創設には議会の承認が得られておらず、今回設置が指示されたのはこれとは別物。

 設置が指示された宇宙軍は、11番目の統合軍となる。巨大な米軍は、地球全域を統合軍ごとに分担しており、例えば中東は中央軍(Central Command)、アジアはインド太平洋軍(Indo-Pacific Command)が所管。新たな宇宙軍は機能別の統合軍としてこれらと同等に位置付けられ、新司令部のほか、上院の承認を必要とする正副司令官が置かれる。

 トランプ大統領は今年6月、陸海空軍、海兵隊、沿岸警備隊に次ぐ第6の軍種として宇宙軍を創設したい考えを表明した。しかし、新たな軍種の創設には議会の承認が必要なため、まだ設置は確定していない。また、費用の発生や官僚機構の増加に対して慎重姿勢を取る議員や国防当局者らは、創設構想そのものに対して懐疑的な目を向けている。(c)AFP