【12月19日 AFP】米首都ワシントンの連邦地裁は18日、2016年大統領選挙に絡むロシアとの接触について虚偽の供述をしたマイケル・フリン(Michael Flynn)元大統領補佐官(国家安全保障担当)に対し、厳しい禁錮刑を科す可能性を示す一方、判決の言い渡しを延期した。判事はフリン被告に対し、「あなたは自分の国を売り払った」と述べた。

 ロシア疑惑の捜査を指揮するロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官は、フリン被告が捜査官に虚偽の供述をした罪に関し、禁錮刑を避けるよう勧告。被告自身も先週、法廷で同様の要請をしていた。

 
 だがエメット・サリバン(Emmet Sullivan)判事は、フリン被告は「反逆」的な行動を取ったと批判。ホワイトハウス(White House)で重要な役割を担った同被告の罪は、大統領選ドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営でより低い立場にいた者らの罪に比べてはるかに重いと指摘し、厳しい判決を下す用意があることを示唆した。

 サリバン判事は「率直に言って、この罪は非常に重大だ」とした上で、「私は嫌悪感と軽蔑を隠すつもりはない」と断言。「まず間違いなく、あなたは自分の国を売り払った」と非難した。

 フリン被告はすでに虚偽供述の罪を認めており、標準的な量刑は禁錮0~3月。同被告はロシアのセルゲイ・キスリャク(Sergey Kislyak)前駐米大使と交わした会話について、トランプ氏の大統領就任直後の2017年1月、連邦捜査局(FBI)捜査官に虚偽の供述を行ったとされている。(c)AFP/Paul HANDLEY