【12月18日 AFP】世界経済フォーラム(WEF)は18日公表した年次報告書で、世界各国の職場で男女の平等が実現するには200年以上かかるとの見通しを示した。男性と平等な待遇や賃金を求める女性の声はかつてなく高まっているものの、格差解消は遅々として進んでいない現状が浮き彫りになった。

 WEFの報告書「グローバル・ジェンダー・ギャップ・リポート(Global Gender Gap Report)」では、149か国を対象に男女格差を教育、保健・医療、経済機会、政治参加の4分野で追跡調査している。

 過去10年で初めて男女格差が開いた昨年に比べると、今年は男女の賃金格差には若干改善がみられた。ただ、この改善も、女性の政治への進出が後退したことや、保健・医療と教育へのアクセスで格差が拡大したことで相殺される形になっている。

 WEFは、現在のペースでいけば全体の格差解消にはあと108年かかり、職場に限ればあと202年かかると試算している。(c)AFP