【12月17日 AFP】(更新)タイの首都バンコクで17日、ミス・ユニバース(Miss Universe)の世界大会の決勝が開催され、フィリピン代表のカトリオナ・グレー(Catriona Gray)さん(24)が優勝した。準ミスには南アフリカ代表のタマリン・グリーン(Tamaryn Green)さんが選ばれた。

 音楽理論を専攻する学生のグレーさんは、最終選考のスピーチで、フィリピンの首都マニラのスラムで行っている活動について説明。優勝したら「自分が貢献できる何らかの」分野を見つけたいと語り、喝采を浴びた。また、「負の傾向が拡大できない、そして子どもたちが笑顔でいられる」世界のために働きたいとも述べた。

 グレーさんは受賞後、報道陣に対し、現在、フィリピン国内の組織で行っているエイズウイルス(HIV)とエイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)に対する啓もう活動に力を入れたいと述べた。

 グレーさんは「数年前、HIVに感染した親友がエイズを発症し、亡くなった」と説明し、「HIVとエイズに関する知識を広め、簡単な検査を受けて、自分の感染の有無を調べるよう人々に勧めることを最優先で取り組みたい」と語った。

 第67回大会の今年は、スペイン代表のアンジェラ・ポンセ(Angela Ponce)さんが、史上初のトランスジェンダー(性別越境者)女性として出場した。また、包括的なテーマや、審査員を全員女性にしたことなどが高く評価された。

 一方、米国代表のサラ・ローズ・サマーズ(Sarah Rose Summers)さんが、ベトナムとカンボジアの代表について英語が話せないことをからかうような発言をした動画がインターネット上で拡散し、寛容と敬意をめぐる問題に注目が集まった。サマーズさんはその後インスタグラム(Instagram)上で、傷つけるつもりはなかったと謝罪した。(c)AFP