【12月17日 AFP】15日にイタリア・バルガルデナ(Val Gardena)で行われた2018-19アルペンスキーW杯の男子滑降第3戦で、高速で大きく転倒したスイスのマルク・ギザン(Marc Gisin)は「重傷」は免れたが、引き続き入院することが分かった。スイススキー連盟(Swiss-Ski)が16日、明かした。

 ギザンは、こぶの手前でスキーのコントロールを失うと、コース上を滑り落ちながら高々と宙に投げ出され、背中から激しく地面に打ちつけられた。意識を失ったギザンは、コースから40キロ離れたボルツァーノ(Bolzano)の病院へヘリコプターで搬送された後、母国スイスの病院に移されていた。

 スイススキー連盟はコメントを発表し、同国ルツェルン(Lucerne)で16日午後に行われた検査の結果、ギザンの状態は安定してきていることが分かったとした上で、同選手は「医師や家族と直接コミュニケーションを取っているが、いまも挿管されている状態だ。MRIとCTスキャンを取ったが、幸い重傷ではないことが分かった」と続けた。

「彼にとってはつらいことに、右側の肋骨(ろっこつ)数本にはひびが入っており、肺に損傷もあった」「股関節がわずかに変形したのを除き、骨盤にけがはなかった。また脊椎に少しひびがあったが深刻なものではなく、背中にダメージがなかったのも幸運だった」「最善の観察と治療を受けていくため、マルク・ギザンは今後も集中治療室にとどまる」 (c)AFP