【12月16日 AFP】イタリア北部ジェノバ(Genoa)のマルコ・ブッチ(Marco Bucci)市長は15日、今年8月に43人が死亡する崩落事故が起きた高架橋について、1年以内に再建する意向を明らかにした。

 ブッチ市長は、「(来年)3月31日の着工を目標とし、クリスマスにはできるだろう」と語った。

 ジェノバの高速道路「A10」の高架橋「モランディ(Morandi)橋」は、今年8月に橋の一部が突然崩れて、200メートルにわたる範囲が崩落。乗用車やトラックが巻き込まれ、43人が死亡、数十人が負傷した。

 ブッチ市長によると、高架橋の再建はジェノバ市と周辺地域だけでなく、「イタリア北部全体、あえて言えばフランスやスイスにとっても」極めて重要だという。

 当局は14日、解体および撤去費用について、推計1900万ユーロ(約24億3500万円)と発表している。

 工事はイタリア企業5社が参加するコンソーシアムが請け負う。ただ、裁判官の承認が必要で、17日に審理が行われる。

 現在、崩落事故の責任をめぐっては捜査が進行中で、残骸は証拠とみなされており、現場への立ち入りは禁止されている。解体作業は捜査を妨げるとものみなされる可能性もあるという。(c)AFP