【12月16日 AFP】ウクライナ正教会は15日、首都キエフで主教会議(シノド)を開き、国内正教会の宗派を統合しロシア正教会から独立した教会を新設すると決めた。11世紀に建造された聖ソフィア大聖堂(Saint Sophia Cathedral)で開かれた歴史的な主教会議の終了後、外で待ち受けていた群衆らに向けてペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領が発表した。新たな正教会の長にはエピファニ府主教(Metropolitan Yepifaniy)のセルヒー・デュメンコ(Sergiy Dumenko)氏(39)が選出されたという。

 ロシアとウクライナの関係は、2014年にキエフで親欧米派と親ロシア派との衝突が激化し、ロシアがウクライナ南部クリミア(Crimea)を併合して以来、対立が続いているが、この緊張が今年になって宗教の分野にも波及した。
 
 東方正教会の最高権威であるコンスタンチノープル総主教庁は10月、トルコの・イスタンブールで主教会議を開き、バルトロメオス1世(Bartholomew I)総主教がウクライナ正教会のロシア正教会からの独立を承認。これによりキエフでの主教会議における歴史的な決定が実現した。

 しかし、これまで332年にわたってウクライナ正教会を管轄下においてきたロシア正教会は総主教庁の決定強く反発。総主教庁との関係断絶を決めている。15日のウクライナ正教会の主教会議での決定についても、教会法に準じていないとして正統性を認めない方針だ。

 一方、ウクライナのポロシェンコ大統領は「ロシア正教会に残ることを望む信者と、独立を望む信者双方の選択を尊重し保証する」と述べている。(c)AFP/Oleksandr SAVOCHENKO