【12月16日 AFP】18-19スペイン1部リーグは15日、第16節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は1-0でラージョ・バジェカーノ(Rayo Vallecano)に競り勝ち、首位FCバルセロナ(FC Barcelona)との勝ち点差をひとまず縮めた。同じく勝ち星を挙げたアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)は、暫定でバルセロナと並んだ。

 レアルは前半13分にカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)のゴールで先制したが、その後は19位ながら勇敢に立ち向かってくるラージョに苦労した。終了間際には守護神ティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)が連続セーブを強いられ、2本目のこぼれ球をセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)がクリアしていなければ勝ち点1をさらわれていた可能性もあった。

 試合前にバロンドール(Ballon d’Or)をサンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)のファンにお披露目したルカ・モドリッチ(Luka Modric)ら、レアルのスター選手は力を発揮しきれず、物足りない内容の試合が終わると観客は不満をあらわにした。

 ほっとした様子のサンティアゴ・ソラーリ(Santiago Solari)監督は「これがサッカーだ」「だからこそサッカーはこれほど美しい。良いプレーができず、うまくいかないときは、苦しむ覚悟を決めなければいけない」と話した。

「後半には追加点になってもおかしくないチャンスがあったし、マルコ・アセンシオ(Marco Asensio)には絶好機があった。相手のチャンスは最後のあれだけだった」「ラージョにほとんど隙を見せず、こちらは多くのチャンスをつくった。ラージョのことは心からリスペクトしているし、素晴らしいチームだが、われわれはもっと点を取るべきだったと思う」

 勝利したレアルは勝ち点29の暫定3位に順位を上げ、16日にレバンテ(Levante)とのアウェーゲームを控えるバルセロナとの勝ち点差を2に縮めている。同日にはセビージャFC(Sevilla FC)と中位ジローナ(Girona FC)の試合も行われる。

 レアルはこの後、鹿島アントラーズ(Kashima Antlers)との18クラブW杯(2018 FIFA Club World Cup)準決勝に向けてアラブ首長国連邦(UAE)に出発するが、ギャレス・ベイル(Gareth Bale)は足首の負傷でラージョ戦を欠場している。

 CSKAモスクワ(CSKA Moscow)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)の試合で右足首を痛め、試合終了時には明らかに痛そうな様子を見せていたベイルは、ラージョ戦の前日練習に姿を見せず、ソラーリ監督は「昨日からきょう、きょうから明日にかけての回復具合を確認していく。医療チーム、それから本人とも話し合っていく」と話していた。

 ソラーリ監督がラージョ戦のメンバーから外すことを決断したベイルは、鹿島との準決勝に向けて治療に専念している。

 レアル・バジャドリード(Real Valladolid)と対戦したアトレティコは、前半2点をリードしながら追いつかれたものの、アントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)が80分に決勝ゴールを挙げ、3-2で勝利を収めた。

 アトレティコは26分にグリーズマンの絶妙なスルーパスからニコラ・カリニッチ(Nikola Kalinic)が先制点を挙げると、前半終了間際にはグリーズマン自身が追加点。W杯ロシア大会(2018 World Cup)優勝メンバーであるグリーズマンの活躍で、2点を先行することに成功した。

 ところが後半はバジャドリードの猛反撃に遭い、守護神ヤン・オブラク(Jan Oblak)の好セーブでしのいでいたが、56分にCKから失点。それから10分と経たないうちにサウル(Saul Niguez)のオウンゴールで追いつかれ、勝利を目指すバジャドリードに押し込まれた。

 それでも迎えた80分、CK後の混戦からグリーズマンが冷静に決勝ゴールをコースへ流し込み、アトレティコが勝ち点3をもぎ取った。(c)AFP