【12月15日 CNS】淘宝(タオバオ、TaoBao)が5日夜に開催した貧困脱却支援イベントで、貧困地域50か所の農産品102種類がタオバオのライブ生中継サイトで紹介され、4時間の生放送で1000万元(約1億6400万円)を超える金額を売り上げた。

 阿里巴巴(アリババ、Alibaba)の運営する通販サイト「タオバオ」を利用してネットショップを展開し、かつ年間1000万元以上の売り上げを得ている農村を「タオバオ村」と呼んでいる。

 現在、中国には3000か所以上のタオバオ村があり、多くの農民がタオバオを通じて世界と交流し、財を成しているという。

 タオバオが2013年に最初に認定したタオバオ村20か所は、18年には3000か所まで増え、現在も1日3か所のペースで増え続けている。この急速な成長は、まさにアリババの商業インフラの整備によってもたらされた印となった。

 現在、この「農村タオバオ」事業による特産品は約500種類に上る。雲南省(Yunnan)元陽(Yuanyang)県の赤米、甘粛省(Gansu)礼県のリンゴ、福建省(Fujian)長汀県(Changting)のパッションフルーツなど、10の模範県の特産品は販売サイトを経由することで売り上げが倍増。新疆(Xinjiang Uighur Autonomous Region)ジェミナイ県(Jimunai)の小麦粉の売り上げは、前年比300%増の伸び幅となった。

 こうした特産品はさらに、アリババの生鮮スーパー「盒馬(カバ)鮮生(Hema Xiansheng)」や、大手スーパー大潤発(RT-Mart)などの実店舗で販売され、都市の食卓に上がる。アリババは自社のさまざまな強みを生かして、多くの農民に貧困脱却を支援している。

 タオバオは単に農産品の販売ルートを提供するだけでなく、農業のデジタル化を推し進めていくことにある。タオバオは今年3月、ビックデータ、ブロックチェーン技術、AIなどを結合した「未来農場」プロジェクトを始動させている。

 同プロジェクトは、すでに全国12か所の農村地域で展開されており、デジタル化によって農業を支援する「ECによる貧困脱却」という新モデルになっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News