【12月13日 AFP】(更新、写真追加)カナダ政府は13日までに、中国でカナダ人元外交官が拘束されたのに続き、カナダ人実業家の男性が中国当局から尋問を受け、行方不明になっていると明らかにした。

 カナダ外務省の報道官によると、消息が分からなくなっているのは中国を拠点に北朝鮮関連の事業促進や旅行事業を展開している白頭文化交流社(Paektu Cultural Exchange)の経営者、マイケル・スペーバー(Michael Spavor)氏。

 同報道官はスペーバー氏について、「中国国内で現在行方不明になっていると認識している」「所在特定のため全力を尽くしており、中国政府にも問題を提起している」と述べた。スペーバー氏本人から中国当局の尋問を受けていると連絡が入った後、消息が途絶えたという。

 スペーバー氏は、米プロバスケットボール協会(NBA)の元スター選手、デニス・ロッドマン(Dennis Rodman)氏の北朝鮮訪問に関わっていたことで知られている。

 これに先立ちクリスティア・フリーランド(Chrystia Freeland)外相は12日、記者会見を開き、2人目のカナダ人が中国で尋問を受けていると明らかにしていた。

 中国では数日前に、シンクタンク「国際危機グループ(ICG)」に所属するカナダ人元外交官のマイケル・コブリグ(Michael Kovrig)氏が北京を訪問した際に拘束されている。

 フリーランド外相は「カナダ人の男性から、中国当局から質問を受けているという連絡が入った」と説明したが、詳細についてはほとんど明かさなかった。連絡を受けた後、カナダ外務省は男性と接触できておらず、「男性の消息をつかむことに懸命に取り組んでいる」と述べていた。(c)AFP