【12月12日 AFP】旧ソ連構成国のキルギスで、結婚目的で誘拐した女性を警察で殺害した男に対し、同国の裁判所は11日、禁錮20年の有罪判決を言い渡した。

 今年5月、当時20歳だった誘拐婚の被害者、ブルライ・トゥルダーリ・クズ(Burulai Turdaaly Kyzy)さんは、マーズ・ボドシェフ(Mars Bodoshev)被告が逮捕された後、警察署で告訴の手続きを待っている間に、不利な証言を恐れた同被告に刺殺された。警察によると被告はその後、自身をナイフで刺したが、病院で治療を受けて回復した。

 首都ビシケクのスベルドロフスキー(Sverdlovskiy)地区の裁判所は被告に対し、殺人と結婚目的の誘拐の罪で禁錮20年を言い渡した。また誘拐をほう助した共犯者についても、禁錮7年が言い渡された。

 キルギスの誘拐婚の風習は世界的に知られており、毎年数千人の女性が誘拐され、結婚を強制されている。

 この誘拐婚殺人事件を受けてキルギスの世論は怒りに満ち、各地で街頭デモが行われた。また警察官20人以上が過失責任を問われ、職を解かれた。(c)AFP