【12月11日 AFP】貿易の国際的な中継地であり、裕福ながらも厳しい統制下に置かれたシンガポールで11日、フォークリフトの運転手2人が1シンガポールドル(約82円)の賄賂を受け取ったとして訴追された。最高で10万シンガポールドル(約820万円)の罰金刑および禁錮刑が言い渡される可能性があり、汚職に対する同国の厳格な姿勢が浮き彫りになった形だ。

 同国の汚職調査局(CPIB)によると、中国人のフォークリフトの運転手2人は、コンテナの回収や返却で遅延しないことの見返りとして、トラック運転手から複数回、小額の見返りを受け取った疑いがあるという。

 2人は海上輸送用のコンテナ倉庫で、数年にわたって違反を繰り返していたとみられている。

 CPIBは、同国の法律に違反して、2人が複数回にわたって約1シンガポールドルを受け取っていたと発表。ただし、受け取った賄賂の総額については明らかにしなかった。

 CPIBは「額や種類にかかわらず、あらゆる賄賂は許されない」と述べた。収賄罪で有罪になった場合、最大で10万シンガポールドルの罰金刑、および禁錮5年の刑が言い渡されるという。(c)AFP