【12月11日 AFP】イタリア・フィレンツェ(Florence)の検察当局は10日、サッカー元同国代表のダビデ・アストリ(Davide Astori)が急死した件に関連し、同選手の心臓に事前に異常が見つかっていたにもかかわらずプレーを許可する診断書を発行していた医師2人に対して、過失致死の疑いで取り調べを行っていることを明らかにした。

 同国セリエAのASローマ(AS Roma)やACミラン(AC Milan)などを渡り歩いた後、フィオレンティーナ(Fiorentina)で主将を務めたアストリは、ウディネーゼ(Udinese)とのリーグ戦を控えていた今年3月4日に滞在先のホテルで死亡しているのが発見された。31歳だった。最初の検視では、徐脈性不整脈の可能性が示されたが、明確な死因については現時点で定かではない。

 母国代表としてプレーした6年間で14試合に出場し、1児の父親でもあったアストリのプレーを許可する健康診断書にサインしていた問題の医師は、同選手が8年間プレーしていたカリアリ(Cagliari)とフィレンツェの公共医療機関で働いている。

 取り調べ開始が公表されたのは、2016年7月と2017年7月の2度にわたってアストリが受けた心電図検査の詳細について、フィレンツェの地元紙が報じた後のことだった。記事によると、いずれの診断書でも異常が示されており、特に2度目の検査は、同選手が心室性期外収縮を患っていたことを示していた疑いがあるという。報道された書類は、すでに捜査官に提出されている。(c)AFP