【12月11日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)は、8日に行われたマンチェスター・シティ(Manchester City)とのホームゲームで、相手選手のラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)が観客から人種差別的なやじを浴びたとされる問題の調査を進める中で、ファン4人に観戦を禁止する処分を下した。

 ブルーズ(Blues、チェルシーの愛称)が本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)で2-0で勝利した一戦では、チェルシーファンがイングランド代表FWのスターリングに人種差別的な暴言を吐いていると思われる様子がテレビ映像で確認された。

 チェルシーは即座に行動を起こし、クラブの調査で結論が出るまでファン4人を一時的に観戦禁止にすることを決め、人種差別の証拠が見つかった場合は永久追放処分にする意向を示すコメント文を発表した。

「土曜日(8日)のマンチェスター・シティ戦における、ラヒーム・スターリングに対するサポーターの振る舞いに関して、チェルシーは詳しい調査を進めていく中でファン4人の試合観戦を禁止した」「この問題に関して、当クラブの調査は続行中となっている。われわれは警察の捜査に全面的に協力し、集めた情報はすべて彼らに提出する所存である」

 一方、リーグ首位のシティはチェルシーが決断した観戦禁止の措置を称賛するとともに、この問題で警察に協力していくことを明確に示しており、コメント文で「スタンフォード・ブリッジでの8日の試合で、ラヒーム・スターリングに暴言を吐いた人に対して処分を下したチェルシーの決断を歓迎する」と述べた。

「当クラブとラヒームは、チェルシーをはじめ捜査当局が進めている調査に全面的に協力する」「マンチェスター・シティとラヒームは、サッカーから人種差別を根絶するために、すべての関係者や組織に協力していくことを約束する」(c)AFP