【12月11日 Xinhua News】このたび打ち上げに成功した中国の月探査機「嫦娥4号」は、主に月の裏側で、低周波電波による天文観測、地形や鉱物成分、表層部構造の観測、中性子放射線量や中性原子などの実験といった観測・研究を行う。

 中国科学院 月・宇宙探査本部 鄒永廖(Zou Yongliao)主任

 嫦娥4号の四つの科学目標は実際には三つの任務に分けることができます。一つ目は、着陸船と中継衛星に搭載された低周波電波分光器を使った月の近くの空間と月表面の低周波電波の観測と研究です。二つ目は、着陸船と探査車上に搭載されたカメラや赤外分光光度計、月観測レーダーを使い、着陸地点の探査エリアで地形や鉱物成分、月面表層部の構造の観測と研究を行います。これにより対象エリアで初めてとなる総合的な地質の断面図を作成し、当該エリアの地質の特徴や変化の過程を研究します。三つ目は、国際協力の一環として搭載されている二つの測定器で、探査エリアの中性子放射線量や中性原子の観測と研究を行い、月表面の環境特性の把握を目指します。(c)Xinhua News/AFPBB News