■バケツの体重測定が日常の一部

 バンギ病院は、衝突の中心となっていた主にイスラム教徒が住むPK5地区から数キロの場所に位置する。だが、ここで働く小児科医師はたった5人で、設備や支援が限られる中、なんとかやりくりしている状況だ。

 病院内では親や子どもの一団が、泣き叫ぶ1人の少女を見つめている。少女が入れられている青いバケツでの体重測定は、今や日常の一部となってしまった。子どもたちは、ひどく痩せた他の乳幼児や親たちが見守る中、1人ずつ順番にバケツに入れられていく。

 通常は体重が戻るまで1週間余り入院するが、重度の栄養障害や病気によって死んでいく子どもたちもいる。このような子どもたちが、内戦により荒廃したこの国でまん延する暴力と貧困の犠牲者となっているのだ。(c)AFP/ Charles BOUESSEL