【12月10日 AFP】サウジアラビア出身のジャーナリスト、ジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏がトルコのサウジ総領事館内で殺害された事件で、米CNNは9日、同氏殺害の様子を録音した音声テープの書き起こしを読んだ関係者の話として、同氏が最後に「息ができない」と語ったと報じた。CNNによると書き起こしにはカショギ氏が実行犯らに抵抗する様子や、カショギ氏の遺体が「のこぎりで切断されている」音に言及した部分もあるという。

 テープの文字起こしはトルコの情報当局が行い、CNNによると関係者はその翻訳版を読んだという。

 この関係者はCNNに対し、カショギ氏殺害が事前に計画されていたことは書き起こしから明白に分かり、進行状況を報告する電話も複数回かけられていたこともうかがえると語った。

 CNNはまた、トルコ当局がこれらの電話の相手はサウジアラビア当局の最上層部の高官らだったとみていると報じた。

 トルコ当局はカショギ氏殺害のためサウジ当局関係者15人がイスタンブールへ送り込まれたとみており、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はサウジ政府に容疑者の引き渡しを繰り返し求めているが、サウジ外相は9日、引き渡しに応じない意向を示した。(c)AFP