【12月21日 AFP】米航空宇宙局(NASA)が人類初の有人月周回飛行を行ったアポロ8号(Apollo 8)が打ち上げられてから、21日で50年を迎える。この成功を経てアポロ計画は、1969年のニール・アームストロング(Neil Armstrong)船長による有名な「小さな一歩」につながっていくことになる。

 アポロ8号は1968年12月21日、フランク・ボーマン(Frank Borman)、ジェームス・ラベル(James Lovell)、ウィリアム・アンダース(William Anders)の3宇宙飛行士を乗せて、米フロリダ州ケープカナベラル(Cape Canaveral)から打ち上げられ、3日後に月をまわる軌道に乗った。

 1968年の米国は、マーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr.)牧師やジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)大統領の暗殺、ベトナム戦争、全米各地で頻発した暴動などで混乱していたが、アポロ8号の成功はそうした状況の中にあった米国を一つにまとめる力があった。

 アポロ8号の乗組員たちは月の軌道上から、日の出ならぬ「地球の出」を見ることになった。アンダース飛行士によって撮影された「地球の出」の写真は、20世紀で最も有名な写真の一つとなった。(c)AFP