【12月9日 AFP】現代ロシアの抵抗の象徴とされていた著名人権活動家、リュドミラ・アレクセーエワ(Lyudmila Alexeyeva)氏が8日、長い闘病生活の末、モスクワの病院で死去した。91歳だった。

 アレクセーエワ氏は、旧ソ連時代の1950年代から人権擁護活動に取り組み、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領体制下でも活動を続け、プーチン氏を激しく批判するなど、同国の激動の歴史を象徴する傑出した経歴を持っていた。

 ロシアのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官によると、プーチン大統領は遺族に哀悼のメッセージを送った。ロシアの通信社各社がペスコフ報道官の話として報じたところによると、プーチン大統領は、「リュドミラ・アレクセーエワ氏のロシア市民社会の発展への貢献に深く感謝し、ロシア社会のいくつかの問題点に対する同氏の見解に対して大いに敬意を抱いている」という。

 アレクセーエワ氏は1976年、ロシアで最も歴史ある人権団体「モスクワ・ヘルシンキ・グループ(Moscow Helsinki Group)」の創設に関わったほか、同団体のリーダーも務めた。(c)AFP/Maria PANINA