【12月9日 AFP】スポーツ仲裁裁判所(CAS)は8日、リベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2018)で優勝扱いを求めていたボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)の申し立てを棄却した。

 アルゼンチン1部リーグの両雄、リーベル・プレート(River Plate)とボカ・ジュニアーズの大会決勝第2戦は、リーベルのファンがボカのチームバスを襲撃したため延期となり、最終的にスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)の本拠地、サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)に場所を移して9日に行われることが決まっていた。

 この決定に対して、ボカは自分たちの勝利扱いがふさわしいと異議を申し立てていたが、CASは「決勝第2戦中止の暫定処分を求めるボカ・ジュニアーズの緊急の訴えを退ける」と発表した。クラブは南米サッカー連盟(CONMEBOL)などに対しても、リーベルの失格を求めて訴えを起こしていたが、こちらも同様に却下されている。

 襲撃後、CONMEBOLは衝突の激化を恐れて試合のスペイン開催を決定。しかし、リベルタドーレス杯が19世紀のスペインによる支配からの「解放」を意味する言葉を冠した大会ということもあって、アルゼンチンにとっては国家の屈辱だという声が上がっていた。

 またアルゼンチンではアウェーサポーターのスタジアム入場が禁じられているため、第2戦では2-2に終わった第1戦とは逆に、リーベルが本拠地エル・モヌメンタル(El Monumental)の圧倒的な後押しを受けてプレーできるはずだった。(c)AFP