【12月8日 AFP】世界一周ヨットレース「ゴールデングローブ・レース(Golden Globe Race)に参加していた英国人女性が、南極海(Southern Ocean)で遭難したものの、翌日の7日に救助された。チリの海難救助当局がAFPに明らかにした。

 当局の報道官によると、スージー・グドール(Susie Goodall )さん(29)はグリニッジ標準時(GMT)午後3時(日本時間8日午前0時)に救助され、現在は香港船籍の「ティアン・フー(Tian Fu)」号でチリ南部プンタアレナス(Punta Arenas)に向かっている。今月12日に到着する見込み。

 当局は、頭にバンダナを巻いたグドールさんが海から引き上げられ、船に乗る場面を捉えた写真をツイッター(Twitter)投稿した。

 今大会の最年少の参加者、かつ唯一の女性であるグドールさんのヨット「DHLスターライト号(DHL Starlight)」は6日の早くに大波を受けて転覆。グドールさんは体を打ち付けて一時的に気を失い、ヨットのマストも取れ、装備品の大半が破壊された。

 グドールさんは何とかエンジンをかけることに成功したが、それも20分後に動かなくなり、救助活動を難航させた。そうしてチリ当局は、ティアン・フー号を周辺海域に向かわせたという。

 ゴールデングローブ・レースは、50年前の第1回大会で使用されていたものと同じヨットで、世界一周を単独で航海する過酷なレース。通信装置を除き、現代のテクノロジーを利用することは認められていない。

 参加者たちは7月1日にフランスを出発。来年4月にゴールすることになっている。(c)AFP